
「子どもといい学級をつくっていこう」「どの子も安心して過ごせる学校にしたい」「新しいメンバーでいいチームをつくりたい」
そんな想いをもつ人たちが集まり、お互いに“自分がワクワクする元気玉”を見つけてふくらませるイベントが、北海道武蔵女子大学・短期大学で開催されました。
今回のイベントでは、教育現場だけでなく、地域や社会のさまざまな場所で子どもたちと関わっている4人のゲストをお招きし、それぞれが「子ども」「学び」「関係づくり」において大切にしていることを語っていただきました。
それぞれの立場から語られる「元気玉」
登壇してくださったのは、美容師のYOSHIさん、通級指導教室の担任をされている名田さん、JICA経験を持つ特別支援学校の橋本さん、そして地域で子どもの居場所づくりを行っている高田さんとその子どもたち。
学校という枠を超えて、子どもたちが安心し、自分らしく過ごせる場所をつくろうとしている皆さんからは、それぞれの“色”をもった「元気玉」が紹介されました。
心に残るエピソードや、試行錯誤しながら子どもと向き合っている日々の姿が、会場にあたたかく広がっていきました。
学びの橋をかける「架け橋トーク」
4人のゲストと参加者をつないでくれたのは、『能力主義をケアでほぐす』(晶文社・2025年)で話題の竹端 寛さん。
ご自身の研究や子育ての経験を交えながら、「人と比べることではなく、ケアを通して人が育ちあう」ことの大切さを語っていただきました。
一人ひとりがもつ「元気玉」の輝きに気づき、それを認め合える社会へ。竹端さんのことばは、参加者の心にそっと火を灯してくれました。
みんなで見つける“私の元気玉”
イベントの後半では、参加者同士が少人数のグループに分かれて対話の時間を持ちました。
「私が大切にしていることは?」「日々の中で感じるモヤモヤは?」「これから育てていきたい元気玉は?」——
安心できる雰囲気のなかで、それぞれの声がゆっくりと交わされていきました。
最後には、会場内に設置された「元気玉ボード」に、参加者の“気づき”や“エール”が次々に貼り出され、たくさんのカラフルな元気玉でいっぱいになりました。
子どもとともに育ちあう社会をめざして
北海道武蔵女子大学・短期大学では、教育や子ども支援の学びを通じて、「子どもを真ん中にした社会づくり」に取り組んでいます。
今回のイベントもその一環として、多様な立場の人がつながり、それぞれの“想い”や“経験”を共有しあう場となりました。
誰かの元気玉が、誰かの希望になる。そんな“育ちあい”の時間が、これからの教育や社会をやさしく照らしてくれることを願っています。